No.48 和食 (2011.08.13)

2011年8月18日 木曜日  雨

8月13日の夜、関門海峡花火大会が開催されました。
下関市北九州市門司区から関門海峡の夜空に1万3千発の花火が​打ち上げられました。
下関市側のテーマは、東日本大震災からの復興を願って「火の鳥、​復活の空へ飛べ。」です。

関門海峡に接した下関グランドホテルの5階の「和食 花瀬」で、ワインと食事を楽しみながら、花火を鑑賞しました。

このような絶好の場所を予約していただいた幹事に感謝します。

参加者は各自で、お気に入りのワインを1本持参することになっていました。


当日のワインリストです。


私は、シャンパンを持参しました。


Champagne Grand Cru Avize 1996 Blanc
シャンパーニュ・グラン・クリュ・アヴィズ

もし「世界最高のシャンパーニュは何?」と質問されたら迷わず「クリュッグ」を挙げる方が多いと思います。
稀少さでは「サロン」、知名度では「ドンペリ」、評価なら「ボランジェ」がトップに立つと思います。
そんな「クリュッグ」の原点となるシャンパーニュが、「ジャクソン」です。

「ジャクソン」は、1798年にメミー・ジャクソンが創立しました。現在ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区のアイ村のすぐ近く、ディジー村に本拠地を置きます。

「ジャクソン」は、「クリュッグ」の創始者ヨハン・ヨーゼフ・クリュッグ氏がシャンパーニュ醸造を学んだ場所です。つまり、この「ジャクソン」が「クリュッグ」と言えます。

「ジャクソン」はナポレオンの結婚式でも振る舞われたほど長い歴史を持っています。

「ジャクソン」の高品質へのこだわりは徹底しています。
例えば、
果汁を搾る際、最初の100リットルを捨ててしまう。
→ぶどうの実についたホコリを除くために、惜しげもなく捨てる。
納得のいかない年にはぶどうを捨ててしまう。
→2001年には収穫の段階で半分のぶどうを廃棄しました。
定量を必ず樽で発酵させる。
→とても難しい技術を要するため、現在樽発酵しているのは「ジャクソン」、「クリュッグ」の他は2社だけです。
有名な高級シャンパーニュでも、ここまで徹底して高品質を追求するところはありません。
クリュッグ」が一切妥協せずに品質を追い求めるのも、「ジャクソン」で厳しい品質管理を身につけたからといえます。

品質を守るためにぶどう栽培ではビオディナミ有機栽培農法)を徹底し、醸造にも一切妥協をしない「ジャクソン」は、品質を守るためにシャンパーニュ造りに限らず器具の発明まで行いました。。
シャンパーニュには必ずキャップシールがかぶされていますが、これを最初に行ったのは「ジャクソン」です。さらに、シャンパーニュ独自のマッシュルームコルクをおさえる金具(ミュズレ)を発明したのも「ジャクソン」です。
それまでのコルクはタコ糸でグルグルに縛り付けてあり、湿気で糸が切れてしまったりネズミにかじられてしまったり、衛生面での問題もあったのがミュズレの発明で全て解決されました。


シャンパーニュ・グラン・クリュ・アヴィズ」
アヴィズ村にある自社畑、ラ・フォス、シャン・カネ、ネメリーという3つのブレンドから産まれるシャンパーニュです。
ラ・フォスからは柔らかい味わいを、シャン・カネから溌剌としたミネラルを、ネメリーからしっかりとした酸を引き出し、それを見事に調和させることで素晴らしいハーモニーを奏でています。
南東向きの斜面を持つ、植樹1962〜1983年までの古木(樹齢44〜23年)のシャルドネ(100%)のみから造られます。
マストは一番搾りのみを使用するというこだわりです。
全体の40%を樽発酵、樽熟成。テロワールから来るミネラルを
反映し、絶妙なハーモニーを奏でる完壁なまでのアッサンブラージュで、ドザージュは極少量の3.5g/Lのみです。


ワインリストを見ると、デザートワインがなかったので、もう1本持参しました。

De Bortoli Noble One 1999 (375ml)
デ ボルトリ・ノーブル ワン

オーストラリア産の貴腐ワインです。
「デ・ボルトリ社」は1928年創業です。以来、その品質の良さと誠実な経営を背景に、着実に発展し、内外から高い評価を得ているオーストラリア最大級のワイナリーです。
この貴腐ワインは、数々の国際ワイン・コンペティションで多くの金賞を得ている秀逸なものです。
品種にセミヨンを100%使い(ボルドーのソーテルヌと同じ)、アプリコットマーマレードのジャムのようなアロマです。蜜やメープルシロップの風味と、樽からのヴァニラの芳香が複雑さを生む、特上のデザートワインです。某ワイン誌で「オーストラリアのイケム」と言われました。


いただいた料理のリストです。

正直に言って、料理は私の好みではありませんでしたが、涼しい場所で花火を見ながら、素晴らしいワインを堪能しました。